ココナッツミルクのメリット
他の代替ミルクよりも脂質が高く、糖質が1gと控えめなのは、ココナッツミルクの利点のひとつ。ケトン食のような超低糖質・高脂質の食生活を送る場合は、必要な脂質量を満たすためにココナッツミルクを取り入れるのもおすすめ。もちろん、牛乳が飲めない人にとっては乳製品不使用の代替品となる。
飲むタイプのココナッツミルクなら、カロリーも許容範囲(1カップで約50kcal)と言えるかもしれない。でも、「カロリーが全てではない」とヒーヴァーは注意を促す。「カロリーだけでは全容がつかめない。大事なのは、カロリーの量ではなく中身」この “中身” こそが問題。ココナッツミルクには、飲むタイプでは1カップあたり4g、缶入りでは1カップあたり12gと、飽和脂肪が非常に多い。つまり、ココナッツミルクに含まれる脂質のほとんどは飽和脂肪である。
ココナッツは、部分的に中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)でできている。MCTは、すぐに代謝されて体のエネルギーになる。でも、「ココナッツが良質な飽和脂肪であるという科学的な根拠は今のところ存在しないです」とヒーヴァーは指摘する。「動物性食品の飽和脂肪よりは良いかもしれないけれど、まだ確かではないのです」。現時点で分かっているのは、飽和脂肪の過剰摂取が循環器疾患を促進すること。飽和脂肪の摂取量を制限する必要性は、ココナッツがはやり出した今でも変わらずにある。
米国心臓協会は、飽和脂肪を1日に摂取するカロリーの5~6%分に抑えるよう勧めている。体が必要とするカロリー量は人によって異なるけれど、仮に1日のカロリー摂取量が2,000kcalなら、飽和脂肪は13gまで。飲むタイプのココナッツミルク1カップに含まれる飽和脂肪は、その約3分の1。でも、動物性食品を食べているなら、リミットを超えるのは簡単。ヒーヴァーが言うように、完全にヴィーガンでも飽和脂肪は蓄積するので、食習慣にかかわらず、マインドフルに食べることが重要。(by Women'sHealth)
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